GS顧客囲い込み激化 石油元売り各社、車メンテ・カフェなど拡充
5月21日8時32分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
ガソリン価格の上昇、低燃費車の普及などでガソリンの国内需要が低迷する中で、石油元売り各社が、顧客の囲い込みに力を入れている。ガソリンスタンド(GS)で自動車の整備や、オイル・タイヤの点検、休憩コーナー充実といったサービス拡充でスタンドを“かかりつけの医者”として活用してもらい、ガソリン以外の製品・サービスの販売を伸ばし、スタンドの収益改善につなげていく考えだ。
ガソリンの国内販売量は2005年度に前年度比0・1%減と21年ぶりに前年度実績を割り込み、06年度も1・5%減の6048万キロリットルと2年連続のマイナスで、下げ幅も広がり、ガソリン需要の縮小傾向が鮮明になってきた。このため、石油元売り各社は、スタンドでガソリン以外の製品・サービスの販売に知恵を絞っている。
出光興産は「新車販売が低迷しているが、保有台数は増えており、顧客数自体は増えている」(福永青磁常務執行役員)とし、きめ細かな顧客満足度(CS)向上策を展開する。
顧客獲得の“武器”となるのが顧客ごとの「メンテナンスカルテ」。顧客の自動車の点検履歴を記したシートで、無料点検などを依頼された際に立ち会い、手書きでタイヤやオイルの状態などを記録する。一種の「クリニック機能」(福永常務執行役員)で、カルテに基づき、顧客が給油で利用した際に、オイル交換などを提案し、販売増につなげる。
石油元売り最大手の新日本石油は全国約2500カ所に整備機能を持つ「Dr.Drive(ドクタードライブ)」店を設置している。ちょっとした不安でも相談してくれる町医者的な役割を目指し、店舗には国家資格整備士などスタッフを配置。日常点検から車検まで、トータルのカーケアに対応する。
新日鉱ホールディングス傘下のジャパンエナジーは「バリュースタイル」と呼ぶガソリンスタンドの展開に力を入れる。軽乗用車の普及で平日に女性ドライバーが利用数が増えているのに対応し、手軽にスタンドを利用してもらえるよう、店舗内にカフェコーナーやマガジンコーナーなどを設けた。
同社によると、顧客の滞留時間が延び、メンテナンス関連の販売が着実に増えているという。バリュースタイルの現在の店舗数は約550カ所。今年度中に約2倍の1000カ所まで増やす計画だ。
ガソリンの需要回復が期待できないだけに、今後、石油元売りと系列スタンドが連携した顧客の囲い込み競争が激しさを増しそうだ。
インズウェブ 自動車保険| 固定リンク
